中島 九七式艦上攻撃機 淵田美津雄中佐機 NAKAJIMA B5N2


1941年12月8日 零時頃に真珠湾攻撃に向かう第一次攻撃隊の零戦9機・爆装九七艦上攻撃機15機・雷装九七艦上攻撃機12機の合計36機がエレベーターから引き上げられ飛行甲板に並べられていた。
この機体は九七式艦上攻撃機 淵田美津雄中佐機で800kg徹甲爆弾が装備されている。開戦劈頭に真珠湾に停泊しているアメリカ太平洋主力艦隊に対して奇襲攻撃を行う為出撃準備を整えている姿です。

九七式艦上攻撃機は太平洋戦争開戦時における世界最高性能の機体で厳しい訓練を重ねた練度の高い優秀な搭乗員が操縦する攻撃機は帝国海軍の航空戦力の中核をなす存在であり、真珠湾攻撃の時の華々しい戦果のほとんどはこの機体が生み出した。この九七艦攻は1937年に正式採用され海軍機としては最初の油圧式引込式主脚、可変ピッチプロペラ・セミインテグラル燃料タンクなど数多くの新機軸を盛り込んだ先進的な機体として完成した。緒戦は有力な護衛戦闘機の援護を受けて圧倒的な強さを誇ったが、ガダルカナル攻防戦以降、防弾性能の欠如が災いし損害が増加したが後継機『天山』が登場する1943年11月まで第一戦で戦い続けなければならなかった。

九七式艦上攻撃機要目・性能
 名称(記号):九七式3号艦上攻撃機(B5N2)
正式採用年月:昭和14年12月
全長:10.300m
全幅:15.518m
全高(翼折りたたみ時):3.700m
全備重量(正規):3,800kg
全備重量(過荷):4,130kg
発動機:栄11型空冷式複列星型14気筒 970馬力(標準高度時)
最大速度:高度3600mで378km/h 巡航速度:高度3000mで259km/h
航続距離:正規1,281Km:過荷2,280km
射撃装備:ル式7.7mm単装旋回機銃・携行弾数582発
兵装:91式航空魚雷×1/800kg爆弾×1/250kg爆弾×2/60kg爆弾×6/30kg爆弾×6

作品は九七式艦上攻撃機 淵田美津雄中佐機でハセガワ1/48キットを使用しています。
空母艦載機の雰囲気を出す為に翼をカットし折りたたみ状態としています。

淵田機には戦艦長門型の40cm91式徹甲弾を航空機用に改造した800kg徹甲爆弾は正式には99式80番5号爆弾と呼ばれる帝国海軍の決戦兵器が搭載されていた。高度2,500mから投下すると150mmの鋼板を貫通させることが出来、淵田率いる第一次攻撃隊は水平爆撃隊として54機飛び立った。

水平爆撃隊の戦果は淵田中佐率いる第一中隊がメリーランド型に直撃弾2発・岩崎大尉の第二中隊がカルフォルニア型2隻に各1発・布留川大尉の第三中隊がカルフォルニア型1発命中し加賀・蒼龍・飛龍の水平爆撃隊も命中弾を与え合計12発を直撃させアメリカ戦艦部隊に大打撃を与えた。

攻撃を受けたウェストバージニアで後方にはテネシーが写っている。


おヒゲの総隊長こと淵田美津雄は明治35年12月3日、小学校長の3男として奈良県に生まれる大正13年海軍兵学校卒業52期
昭和3年12月源田らと共に霞ヶ浦航空隊の飛行訓練を卒業。
その後空母加賀で偵察・雷撃・水平爆撃訓練に従事し各航空隊で分隊長・飛行隊長をを歴任し昭和14年10月に空母赤城の飛行隊長につきその後、第三連合航空隊参謀となったが昭和16年8月に再び赤城飛行隊長に返り咲く。
真珠湾奇襲攻撃の総隊長となり第一次攻撃隊183機(制空隊(零戦)43機・水平爆撃隊(九七艦攻)49機雷撃隊(九七艦攻)40機・急降下爆撃隊(九九艦爆)51機の指揮をとった。第二次攻撃隊167機を含めると合計350機が真珠湾攻撃に参加している。


奇襲を確信した淵田は8日午前3時19分にワレ奇襲に成功せり「トラトラトラ」の電文を発し真珠湾奇襲攻撃を成功に導いたミッドウェイ海戦では虫垂炎となり手術をしたため出撃できず、その後航空隊の教官や参謀などを勤めたが 終戦後両軍の戦死者の冥福を祈る為キリスト教に入信し全国やアメリカなどを回り国際親善を行う。
昭和51年5月30日享年74歳にて死去する。

写真は昭和17年4月9日 セイロン島ツリンコマリーを攻撃し帰還した淵田美津雄中佐機で4ヶ月間機体を酷使した為塗装の剥離が激しい。そしてこの作戦を最後に淵田美津雄は第一線から退いた。

九七艦攻改造記1 新連載:俺の妹はこんなに可愛くない

九七艦攻改造記です。帝国海軍の九七式艦上攻撃機!いわゆる九七艦攻で真珠湾攻撃の空襲部隊の総指揮官淵田美津雄中佐機です。 駄目駄目な点を恥を忍んでご紹介。整備の行き届いている艦上機!しかも総隊長機がこんなに塗装がハゲハゲな訳ない!

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九七艦攻改造記2 ラリっちゃうぅぅ~

九七艦攻改造記です。出来の悪い九七艦攻を作り直しているんですけど、とりあえず塗った色を落としています。塗装用のマスクをしながらうすめ液で塗料を落としているんですけど、臭いがキツイ。シンナー臭せー!簡単には落ちない!休憩して換気しながらの作業。

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九七艦攻改造記3 暑さと戦いながら!

九七艦攻改造記です。上下の翼の合わせ目がこんなに溝が出来てヒドイ出来だな!つなぎ目に瞬間接着剤ゼリー状を塗ってしっかり合わせ目を合わせます。モッキーはいつも合わせ目処理では瞬間接着剤ゼリー状を使って修正して行きます。

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九七艦攻改造記4 合わせ目修正編

九七艦攻改造記です。今回は合わせ目処理第2弾をブログしちゃいます。合わせ目は瞬間接着剤で隙間を埋めてから丁寧に削って行きます。削ってはサフ(サーフェイサー)を吹いて仕上がりを確認してまた削る作業を行います。削る作業ってなかなか大変な作業です。

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九七艦攻改造記5 ズバッと切断編

九七艦攻改造記です。写真は空母瑞鶴の九七式艦上攻撃機でハワイ作戦時の第一次攻撃隊が発艦した後に慌しく第二次攻撃隊を甲板上に並べている。ご承知の通り格納庫が狭い艦上機は翼をたたんで搭載機数を増やしています。モッキーも翼をたたんだ形に改造します。

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九七艦攻改造記6 切断後の整形編

九七艦攻改造記です。さて翼の整形作業です。熱で溶けた翼はかなりギザギザ状態。これをいつもの様に瞬間接着剤ゼリー状を塗ったくって乾いたら削っていきます。粗い400番で削っていきます。今回は粗く削って綺麗には整形していません

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九七艦攻改造記7 翼内部の作成編

九七艦攻改造記です。九七艦攻の翼を切断してこれから切断した断面の作成をしていきます。断面から機体の内部が丸見え、ちょっとみっともないのでまずここから取り掛かります。翼の断面に厚さ1mmの薄いプラ板に鉛筆で型を取っていきます。そうしたらはさみでチョキチョキ切っていきます。

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九七艦攻改造記8 主翼折りたたみ部分の作成

九七艦攻改造記です。さて今日は主翼の折りたたみ部分の作成編をブログしちゃいます。ネットで検索しても折りたたみ部分のクローズアップ画像が乏しくて結局アマゾンで本を購入。写真の機体は昭和17年から18年にかけての霞ヶ浦海軍航空隊での旧型の97艦攻1号型。

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九七艦攻改造記9 折りたたみ部分整形

九七艦攻改造記です。前回のブログで取り付けた翼のつなぎ目部分がちょっとはみ出ています。ここは翼の形状に合わせて形を整えていきます。ちょっと短めにカットした為、瞬間接着剤を使って翼部分との間を埋めて行きます。今度は翼端側のも同じようにも取りつけていきます。

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九七艦攻改造記10 翼のエッジ部分

九七艦攻改造記です。翼の折りたたみ部分がのっぺりとしてシャープさにイマイチかけていますね!ちょっとエッジ部分を作っていきます。実際の機体ではやや外側にはみ出した部分があり、それを再現してみたいと思います。余りのエッチングパーツを使って作成。

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九七艦攻改造記11 色はどんな色???

九七艦攻改造記です。さて色を塗っていこうと思いますが、ひとつ悩みがあります。九七艦攻の下面の色って銀色?灰色?明灰緑色(中島系)?。塗装のムラと整備員が入念に機体を磨いたので色がはげて薄くなったと言う記述もあったので、整備員の気持ちになって入念に色を表現してみました。

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九七艦攻改造記12 尾翼の塗装とデカール

九七艦攻改造記です。さて今日は渕田隊長機の尾翼の塗装です。黄色い帯に合わせてマスキングを施します。この後赤で塗装していきます。その方が赤の発色が良くなるかな?と思って黄色い下地塗装としました。機体番号と共に黄色い帯のデカールを貼り付けて大体完成です。

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九七艦攻改造記13 あちゃーーまたデカールですか

九七艦攻改造記です。1941年11月26日に単冠湾を出撃した南雲中将麾下の第一航空艦隊はハワイ真珠湾目指して出撃を開始した。・・・けどまだ渕田隊長機はまだ完成していない。機体のデカールも貼を貼りますがデカール軟化剤をつけて綿棒で少し伸ばしたら、切れた!

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九七艦攻改造記14 デカール失敗・・・その後

九七艦攻改造記です。前回はデカールが切れちゃった!ところで終了しまいたが、今日はそのリカバリー編です。とりあえずふち白の日の丸じゃなくて良かった。赤く色を塗るだけだからそれ程難しくない。円を描くにはこのコンパスカッターがあると便利です。

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九七艦攻改造記15 800kg徹甲爆弾

九七艦攻改造記です。800kg徹甲爆弾は正式には99式80番5号爆弾と呼ばれ戦艦の分厚い装甲を貫通させる為に開発され、戦艦長門型の40cm91式徹甲弾を航空機用に改造し高度2,500mから投下すると150mmの鋼板を貫通させることが出来る帝国海軍の決戦兵器です。

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九七艦攻改造記16 折りたたみ翼の取り付け

九七艦攻改造記です。今回はメインイベントの折りたたみ翼の取り付けに関してです。翼の前方に2本ずつ支柱を取り付けます。翼の取り付けです。位置がずれないようにクリップスタンドのアームの部分に通した真鍮線を翼と平行にしてそこに折りたたんだ翼を乗せて固定します。

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九七艦攻改造記17 飛行甲板とタイヤ止め

九七艦攻改造記です。機体が完成したので、今回は小道具の作成です。飛行甲板とタイヤ止めを作成します。飛行甲板は航空機の離発着でかなり汚れているんじゃないかと思うのでちょっと汚しをしました。エナメル黒で思いっきり汚します。次はタイヤ止めは薄いプラ板で作ります。

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九七艦攻改造記完結 完成

九七式艦上攻撃機 淵田 美津雄中佐機が完成しました。1941年12月8日は今日から71年前の零時頃。時刻も丁度いま時でしょか?攻撃隊の総指揮官機として淵田 美津雄中佐が乗るこの九七式艦上攻撃機が出撃の為に空母赤城の飛行甲板に並べられた。そんな風景を再現してみました。

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