TF51Dの各計器類やスイッチなどを説明したいと思います。正直計器を見なくてもこのDCS Worldでは飛行機を飛ばせてしまうが、計器の見方を理解するとより楽しく飛べるようになります。
最初にコックピット正面です。練習機なのであまり使うことはないと思いますが後方警戒レーダーライトがあります。
色々な計器が表示されていますが、特に重要なものを赤枠で囲っています。それを中心に説明します。
対気速度計 対気速度計の表示はマイルで時速0マイルから700マイルまでの表示になります。300マイルまで10マイル刻みでそれ以上は50マイル刻みになります。また高度5000フィート1542m 以下では時速505マイル(812キロ)超えないようにします。 |
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高度計 高度計は単位がフィートになります。長い細い針が100フィート単位・中程度の太さの針が1000フィート単位・短く細い針が1万フィート単位になります。 ちなみに表示されている高度は7500ft(2200m) |
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水平儀 機体の姿勢を表示します。中央の4つの線が機体を表しています。丁度自分の機体を真後ろから見たイメージです。そして右斜め上に伸びた線が水平線を表しています。航空機の縦方向と横方向の姿勢を示すために使用されます。機体の傾きを示すバンクスケールでバンクの角度を示し、0°から90°まで目盛りが付けられ、30°にスケーリングされます。 |
少し分かりずらいので本当はあり得ないですが計器の角度を回転させて斜めの水平線を真横にすると機体の姿勢が理解しやすくなります。
昇降計 航空機の上昇または下降率を示します。中央の0の表示を基点にして上が上昇・下が下降を示しています。計器は、正と負の両方向に0から6,000フィートまで目盛りが付けられ、フィート/分で垂直速度を示します。0〜1,000フィートの間は100フィート単位で、その後は200フィート・500フィート単位にスケーリングされます。特に着陸の際によく使います。 |
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旋回計 ターンインジケーターとボールタイプのバンク(スリップ)インジケーターで構成されています。 バンクインジケータは、液体で満たされた湾曲したチューブであり、自由に回転する傾斜計のボールが重力と遠心力の方向に応じて位置を変更します。 バンクインジケーターは、回転中にボールを中心基準線の中央に保つことにより、横滑りを最小限に抑えるために使用されます。 |
この旋回計ではボールが右に偏っています。ラダーに対してエルロンをきかせすぎていてバンク(翼の傾き)が過大になって横滑り旋回を行っている状態。この場合はラダーを更に踏み込むか、バンクを少し戻すとボールが中央に戻ります。
旋回計ではボールが左に偏っています。機体は右旋回を行っているが、バンクに対してラダーがききすぎていてラダーで無理に旋回していることを示している。この場合ラダーを少し緩めるか右バンクを少し強めることによりボールが中央に戻ります。
1983年発刊の丸メカニック『零戦』で大空のサムライこと故坂井三郎氏の書いたエースサカイの零戦操縦法にはこの様に記載されています。
『水平飛行中にバンクをとると、機はバンク側に沈むがその場合は玉が重力によってバンク側に片寄るのである。また水平飛行中に方向舵だけグィっと右足を踏み込んできかすと、玉は瞬間左側に片寄る。これは機が急激に右に横滑りするからであって、機の横滑りはバンク過大よりも方向舵過大から生じることが多く、その為横滑りの性質も後者の方が悪質である』
正しい旋回はエルロンとラダーが釣り合ってボールが中央にあるつり合い旋回が正しいのだが、戦闘中に、背後から銃撃を受けている時などにわざとフットバーを蹴っ飛ばしてスリップ機動を行い相手の銃撃をそらしたり、相手の視界から急に消えたように見えることで敵の攻撃をかわす際に使われる場合もある。
計器左側は説明したので今度は右側にあるエンジンマニホールド圧力計とエンジンタコメーターに関して説明します。
さてここからは少し難しい話になるので出来るだけ解りやすく説明しますが。書いている本人が航空力学に精通しているわけではなくインターネットで検索して理解したレベルなのであまり詳しく説明できません。でも色々調べた結果を簡単に説明します。
このゲームで使うピッチは高いか低いかです。まず低ピッチは回転数が増加します。逆に高ピッチは回転数が減少します。まあここだけ押さえておけばOKなんですがもう少しだけ説明します。
例えば離陸や上昇・戦闘時などパワーが必要な場合は回転数が速い低ピッチを選択して巡航速度など燃料を節約したい場合は逆に回転数が遅い高ピッチを選択します。飛行状況に合わせてプロペラの効率を最良にするためのプロペラの角度を変化させるのが可変ピッチプロペラです。
右の写真が零戦の可変ピッチプロペラの構造ですが丸が付いているのがカウンターウェイトでプロペラの回転速度によるこのウェイトの遠心力と駆動軸先端にある油圧装置とのバランスによってプロペラピッチが変わる構造になっています。そしてパイロットが決めたエンジンの回転数を保つのにピッチを自動的に調整するのが定速プロペラです。
それでは実際に操作しながら説明したいと思います。現在プロペラRPMコントロールレバーが手前に引かれた高ピッチの状態でタコメーターでは1600回転になっています。
この後プロペラRPMコントロールレバーを押し込んで低ピッチの状態にしてエンジンの回転数を見ていきます。
スロットルで隠れて見えないのですがプロペラRPMコントロールレバーを完全に前に押し込んで低ピッチの状態にしています。それに伴いエンジン回転数は3,000RPMと回転数が増加しています。
今度はスロットルを押し込んでエンジンの回転数を見ていきます。先ほどと同じように3,000rpmで回転数に変更はありません。この様に同じ回転数を維持するので定速プロペラと言われています。
それでは回転数に対して適切なマニホールド圧力の値は何かというとコックピット右側に書いてあります。
例えばテイクオフの場合は3,000回転でマニホールド圧力は61
緊急出力はリミッターを外せば67までマニホールド圧力を上げられますが5分以上使用するとエンジンが壊れる可能性があります。このように回転数に合わせて適切なマニホールド圧力を計器を見ながらスロットルを調整します。
このようにスロットルはマニホールド圧力計の値が変化してエンジンRPMコントロールレバーはエンジンタコメーターの数値が増減しますが、このTF51Dにはオートブーストコントロール機能がついていてエンジン回転数を落とすと自動的にマニホールド圧力も下がるシステムになっています。一般的なプロペラ機はスロットルを押し込んでフルスロットルの状態でプロペラRPMコントロールレバーを手前に引いて回転数を落とすとエンジンに深刻なダメージが発生するようだがこの機体は自動制御になっています。
①スーパーチャージャーモードセレクタースイッチとスーパーチャージャーハイブロワーインジケーター
②燃料ブースターポンプ
③オイル希釈スイッチ
④スタータースイッチ
⑤プライマースイッチ
⑥マグネトスイッチ
⑦着陸装置警告灯 着陸装置は主脚が出ている場合は緑色が点灯して逆に主脚が機体内に格納されて着陸できない場合は赤色が表示されます
⑧パーキングブレーキレバー
⑨酸素フローインジケーター
⑩酸素圧・コックピットライトコントロールノブ
⑪コックピットライトコントロールノブ
⑫着陸装置警告ホーン停止ボタン
①ミクスチャーレバー
②エルロントリムホイール
③ラダートリムホイール
④エレベータートリムホイール
⑤着陸装置レバーは下に下ろすと主脚のダウンまた上に上げると主脚のアップになります
⑥フラップコントロールは下に下げるとフラップダウン上に上げるとフラップアップします
⑦キャブレターホットエアーコントロールレバー
⑧キャブレーターラムエアコントロールレバー
⑨水ラジエター冷却制御スイッチ
⑩オイルラジエター冷却制御スイッチ
⑪着陸灯スイッチ
⑫左蛍光チューナー
①燃料遮断バルブレバー
②燃料タンクセレクター
③油圧
④緊急油圧リリース
⑤デフロスターコントローン
⑥ホットエアーコントロール
⑦左翼タンク残量ゲージ
⑧右翼タンク残量ゲージ
①キャノピー開閉ハンドル
②キャノピー投棄レバー
③3色認識ライトスイッチ
④認識ライトキーイングスイッチ
⑤緊急酸素バイパス弁と酸素ミックスセレクター
⑥右蛍光チューナー
⑦電流計
⑧発電機スイッチ
⑨バッテリースイッチ
⑩ガンヒーター
⑪ピトーヒーター
⑫ウイングナビゲーションライトコントロールスイッチ
⑬テールポジションライトコントロールスイッチ
⑭後方警戒レーダースイッチ類
⑮デトロラ無線受信機
⑯無線システム
⑰IFF敵味方識別装置とホーミングアダプターシステム