長野の旅その2 松代大本営 象山地下壕探検

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2013年9月14日の3連休に長野市の歴史めぐりの旅の第2弾です。太平洋戦争後半に建設された松代大本営 象山地下壕を探検してきました。
まず松代大本営について少し触れていきます。
1944年7月絶対国防圏と称したマリアナ諸島が米軍の手に落ちて日本本土に対する空襲が必至となった時期に陸軍の一部に大本営を移転する計画が浮上した。
当初は統帥機関の大本営の移転だけを計画していたが空襲が激しくなり宮城(きゅうじょう・・・皇居の事)も安全ではなくなり、最終的に建設を決裁した東条英機首相により
政府機関・日本放送協会(現NHK)も移転する大規模な地下壕を建設することになった。

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代官町(象山東)駐車場は無料駐車場です。緑の矢印の所に駐車場があります。
徒歩10分位で到着できます。
途中佐久間象山のゆかりの地を訪問した後にこの地下壕にやってきました。
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『マ工事』と言う秘匿名で呼ばれたこの計画は1944年10月に着工された。イ・ロ・ハ号倉庫と呼ばれる。イ号倉庫は象山地下壕で政府機関と日本放送協会・中央電話局が入る地下壕。
ロ号倉庫は舞鶴山地下壕で大本営専用地下壕と仮皇居が建設され、ハ号倉庫は皆神山地下壕で食料庫になっている。
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象山地下壕前には朝鮮人労働者の慰霊碑が建てられています。
マ工事は3つの地下壕の総延長は10kmにもおよび敗戦までの約10ヶ月で八割程度完成している。驚異的なスピードで建設されているが安全より時間を優先したため危険な発破作業などは
主に朝鮮人労働者が担当させられこの工事に投入された人員は約1万人と言われるがその大多数が朝鮮から強制連行させられた人々であり、この工事で犠牲になった人は300人と推定される。
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見学は無料です。事故防止のため必ずヘルメットを着用する必要があります。
9月の中旬だが外気温は30度を超えかなり暑いけど坑道前に立つと中からすごい冷気が出てきます。かなり涼しくこの暑さを忘れてしまいます。
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カメラを高感度に設定して撮影しているので明るく見えますがかなり暗いです。
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イメージ的にはこんな感じの暗さ
この象山地下壕には60%の人員が投入された。3地下壕の中で一番規模が大きくしかも岩盤が強固で工事が最も難しかったとされる。
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地下壕内はかなり涼しいです。気温が18度位なのでむしろ肌寒い位です。
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やっと半分。かなり歩いた気がする。
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トロッコ枕木の跡
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足元はかなり悪いですよ。未舗装で凸凹の道が続きますのでハイヒールは結構きついかもしれません。
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ここが終点になります。ここまで入り口から519mあります。
出口は入った入り口になりますので今来た道を引き返します。つまり1kmこの薄暗い坑道を歩かないといけないということですね。そう言えば後ろから人の声が聞こえたんだけど途中で引き返したな!まあ引き返すよね(苦笑
政府機関が入るということなのでこれといって驚くような構造物は見当たりませんでした。
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手前の平ったい山が舞鶴山でこちらが大本営の地下壕と仮皇居が建設されました。完成率は90%でかなりの部分ができているみたいですね。今は気象庁の日本最大規模の精密地震観測室になって、地下壕には地震観測用の精密機器が設置されていて、地下壕の見学は出来ないみたいです。
ただし仮皇居として建設されたⅠ号舎(天皇用)とⅡ号舎(皇后用)は現在精密地震観測室施設として使用されて一部見学出来るようです。
仮皇居は大本営地下壕と違って完全に地下に埋めず、地上にあるのだが、対弾性を考慮して天井の厚さ1mもあり、完成後は構造物の上に土を盛り敵に発見されにくくしている。しかも空襲のときは仮皇居から地下壕に非難することが出来る仕組みになっています。

この地下壕群には政府機関や大本営・皇居などの施設は建設されているが、実際に戦闘するための部隊の収容する施設はなく、警備するための小規模な部隊が配備されていたと言うことはここが最後の砦ではない事が伺われる。
つまり当時の戦争指導をしていた首脳部が最優先としていたのは『国体護持』(天皇を中心とした国家形態)でこれだけは絶対に譲れないと考えていた。九州および関東に進攻する連合軍に
大出血を強いて有利な条件での講和をして戦争を終結させる為、それまでここで安全に過ごす場所として建設されたようです。
でも国民の犠牲を厭わず、ただ身の安全をはかる当時の軍部の考え方がここに象徴されている気がします。

奥に見えている山がノロシ山で武田軍の狼煙(のろし)台が置かれていた山です。次は川中島合戦めぐりをご紹介します。
参考文献:歴史群像(学研)2002年8月No.54 秘密裏に建設された地中の「新帝都」松代大本営

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